アンナが亡くなってもう10年・・・そろそろ、よいだろうか?アンナ・・・

 

 

 

数千年越しのプロポーズ

 

 

 

「結婚しよう、ユアン」

 

クラトスは勇気を振り絞ってユアンにそう言うと、ユアンは少し考えた顔をしてマーテルが亡くなって以来あまり笑わなくなったその顔に、にっこりと綺麗な笑みを浮かべ優しくクラトスの頭を撫ぜた。

 

どうしよう・・・凄くドキドキするし、顔が赤くなるのがわかる。

 

クラトスは柄になく緊張した。そして、頭を過ぎる「受諾」の二文字。うっかり舞い上がってしまいそうなくらいの幸福。

愛らしいユアンの唇がゆっくりと開く。

 

 

「可哀想に、ついにエクスフィアの作用が頭にまで影響を及ぼしたか・・・仕方ない、4000年経てば何らかの副作用が出てくるはず。私は癒しの魔法扱えないし・・・リフィルにでも相談するとしよう。」

おいぃぃ!!今の私のときめきを返せ。

それに、リフィルって呼び捨てとはどういうことだ?!ゴホンッ・・・だが、今はそんなことを言っていられない。

なんとしてでも今世紀中には結婚に漕ぎ着けなくては・・・!!

ロイドが老衰してしまっては私の崇高なる理想の家族計画が水の泡となってしまう!!(注釈:崇高なる理想の家族計画→ 父:クラトス 母:ユアン 息子:ロイド の構図)

 

クラトスは真面目な顔をしてユアンの空いている手を両手で握った。

「私は至って正常だ。」

頭を撫ぜていた手を止め、ユアンははっと思いついたかのような顔をしてすぅーっと目を細め慈悲深い微笑を浮かべた。

「なら、痴呆症か。4028歳だからな頭のネジの一本や二本緩んでいても仕方ない。ロイドも若いのに大変だな。見た目だけ若い、痴呆老人が父親なんて・・・これではシルヴァラントの神子も苦労するな・・・」

相変わらず女神のように優しく微笑むユアンは眩しい位綺麗で、さすが私だけの天使・・・・って、

 

「違う!!私はボケていない!正常だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日必死で、ユアンを説得するクラトスの姿がデリス・カーラーンで目撃されたとかされなかったとか。

 

 

 

 

 


 

「愛、故に」シリーズとは別のほんわか系。

 

こっちのユアンたまはほんわか系ニブチンちゃん。あんまり空気読めない上に弱電波。

 

さらにクラトスも空気読めないし我が道を直進してます。あと、思い込みが激しい。

 

目が合ったモンなら、アイツ俺に気がある的な思考です。まさにちゅーにびょー・・・・(笑)

 

 

2009年5月12日 はるとわ 拝

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